2025/06/18

日頃お世話になっております。グーエンブリオでは今年度、体外受精(IVF)の体制および施設を整備いたしました。
近年、温暖化に伴い乳牛経産牛への暑熱ストレスが増大しており、人工授精による暑熱下での受胎率の低下(生殖器温度の上昇→初期胚の発生異常を誘起)、春生み分娩頭数の減少、秋以降に妊娠牛が増加して、次年度の分娩が夏季に集中し、周産期病が多発して、より生乳生産を低下させる悪循環が北海道においても近年発生しています。北海道も今年10年ぶりの猛暑が予想されています。
乳牛卵子に黒毛和種精液をIVFした高品質なF1交雑種受精卵(雑種強勢で高い生命力が期待される)をトレハロースを用いて改良したニューバージョンの凍結液で保存しました。乳牛の暑熱・リピート対策として、追いETではなく、単体の移植でどれだけの効果が得られるか皆様の協力を得て北海道内限定で実証試験を行いたいと考えております。何卒ご協力のほどよろしくお願いもうしあげます。
実証試験:F1体外凍結受精卵(ホルスタイン雌×和牛雄)の乳牛への移植試験
移植時期:令和7年6月から9月の4か月間
F1卵の交配精液の種類と試験供給価格
北美津久(@8,800円:税込み)
暁之藤 (@11,000円:税込み)
福勝鶴 (@11,000円:税込み)
数量:交配精液によって数量に限りがありますので、ご相談の上、決定させてください。
妊娠鑑定:D30前後の超音波診断または、D60前後の直腸検査による妊娠鑑定を移植先機関にて実施してください。後日、当方より聞き取り調査させていただきます。
効果検証:暑熱期のET実施が不受胎対策ならびに春生み頭数の増加に寄与できるか否かを検証し、効果が確認できれば、次年度での本格的な事業化を検討してまいります。